釣りは危険なスポーツ?(その1)




私は釣りが好きだ。


ニュージーランドでは刺身で食べられるような新鮮な魚が

なかなか手に入らない。釣るのも楽しいが、自分でさばいて食べる

刺身
はまた格別である。釣りで本人が楽しめ、食べるときに

家族全員が楽しめる。個人的にはアジの刺身が大好物だ。

たまに鯛も釣れるが、鯛の場合1日置かないとおいしくならない。

釣ってすぐに食べると、うまみ成分がまだ十分行き渡らないらしい。

やはり「アジは世界の大衆魚」だ。


 


釣りは手軽なレジャーである。本来は。

ただあまりに過信すると、痛い目に会う。

自然をなめてはいけないのだ。


 



話は2年ほど前にさかのぼる。

5月のある週末、小雨の降るあまりコンディションとしては

良くない日だった。「釣り師匠」のTさんといっしょに、

とあるノースショアの湾内へ釣りにでかけた。



残念ながら、私はボートを持っていない。

あるにはあるがエンジンがついていないので、

波が穏やかなときに300メートルぐらい手で漕いで

釣りに出かけるときもあるが、やはりエンジン付きだと

機動力が違う。なのでボートを持っている友人に便乗し、

一緒に連れて行ってもらうことが多い。この日もTさんに

誘っていただいて、小雨の降る中、

「鯛が釣れるといいな、いやアジでもいい・・・。」

そんなことを考えながら浮かれ気分で出かけていった。



ボートを出して30分、最初は浅瀬で糸を垂らしていた。

水深5メートルもない。魚が食いつく感触(というより生物反応)は

全くない。小雨が降ったり止んだりで、やはりコンディションが

良くないようだ。こういう日は本当は帰ったほうが結果的に

良い場合が多い。しかし釣りをやったことのある人は

わかると思うが、わかっていてもこういうときはなかなか

帰れないものだ。なにか釣らないと・・・。

二人はもう少し沖へ行くことにした。

これが間違いの始まりだった。



Tさんはエンジンを操縦するので、ボートの後ろに座っている。

私はバランスをとるために船の前方に陣取り、

進行方向に対して後ろ側を向いて(つまり
Tさんと向かい合わせ)

座っていた。
Tさんのボートは2-3人乗りの木製小型ボートで、

長さも2メートル程度。船の厚み(っていうのかな?)も

それほど厚くないタイプだ。



船のヘリに腰掛け、Tさんと冗談を言いながら沖へ向かっていった。

少し波が高くなったのだろうか、私の背中に水しぶきが

かかるようになった。小型ボートではよくあることだ。

私は長めのレインコートを着てきたので、

「ああ、これを着てきてよかったぁ」とのん気に喜んでいた。

でも沖へ進むにつれ、私の背中にかかる水しぶきが

徐々に威力を増してくるのがわかる。

波が来るたびに「バシャーン、バシャーン」と

背中にかなりの圧力で海水があたるのだ。






滝にうたれる修行僧じゃないんだから・・・




 


そう思いながら、苦笑いしていた。

Tさんも、「冷たそうっすねぇ」と笑っていた。二人とも余裕だった。

でも私の背中に当たっていた海水は、そのまま全て

海に戻るわけではない。ボートの中に少しずつ、

でも確実に進入してくる海水をまだ二人とも

全く気にしていなかった。(続きます)

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